涙の月天顛末記

 今回の旅行の第一目的である、巫女さんがいる酒場「月天」はさんざんでした。
 6時ちょっと前に「月天」の前を通ると、「茶髪で太め」な巫女さんがお店から出てきました。そのまま、何も見ない振りをしてそこを通り過ぎ、みんなですごい形相で顔を見合わせる。そして、
 「なんだ、あれは!」
 「いや、あれは下っ端だから外の仕事をやらされているに違いない。下にはまともな巫女さんがいるはずだ」
 とほかの巫女さんに期待しつつ、少し時間をつぶすこととする。この際、ヤツを「茶髪宇宙人」と呼称することに決定。
 
 その後、6時20分頃に行ってみると、今度はお客さんが並んでおり、しかも帰ってくる。いやな予感を抱きつつ店内に入ってみると、店員さんがでてきて「今はいっぱいなので8時半頃にきてもらえますか?」 といってくる。 わざわざ仙台から5万円(交通費&ホテル代)つぎ込んできている我々はその程度のことではへこたれない! 当然「待ちます」と返事し、念のため予約を入れておく。
 
 一度、ホテルに戻り、チェックインを済ませ、ゲーセンで時間をつぶし(この際、メイド系の制服の店員がいるドラッピーに行ってみるが、店員が1人しかいないうえにちょっと・・・)、再度チャレンジ。
 今度はあっさり、店内へ。しかし、最初にやってきたのは例の「茶髪宇宙人」。この店では、最初に「お客様は神様です云々」という事をいわれるのだが、当然、こんなのにいわれてもうれしくもなんともない(笑)。
 その後、店内を見回すものの、「茶髪宇宙人」以外にもう一人しか巫女さんがおらず、しかももう一人もイヤリングをしているという重大問題(笑)が発覚。吉田さん曰く「巫女さんは、黒髪でおしとやかな人」。これは我々3人の共通認識なので、「あんなの巫女さんじゃない!」と心の中で叫びまくる三人(笑)。このあと、三人ともアルコールの進むこと進むこと。とても飲まないとやってられない状態でした。ちなみに吉田さんは、普段はほとんどアルコールは飲みません。その吉田さんでさえ飲みたくなるような状況でした。察してください。

 この店の、もう一つの売りとして「ほかの店では見られない奇妙なメニュー」と言う物があります。「鳥居とアイスの祭典」とか、「かぼちゃ大王」とか、お酒でも「健康」、「子宝」、「恋愛」とかです(しかも、お酒の方はどのような物か書いていない!)。
 とりあえず、「奇妙な」メニューは一通り頼むことに。料理の方はどれもかなりおいしかったです。お酒の方は、「健康」を飲んだ遠藤さんが「昔、駄菓子屋で売っていた粉ジュースみたい」と言った以外はどれもまともでした。
 しかし、ひととおり、料理がきて最後に「鳥居とアイスの祭典」を頼むと「今日は品切れです」とのこと、しかも代わりにたのんだ「かぼちゃ大王」も品切れ。もう、店員さん(もう巫女さんとは呼ばん)いなくなってから机たたきまくる我々三人。いやな客ですねえ、我ながら。
 で、感想ですが、料理はうまい、お酒も種類は多く、結構おいしい。男性店員さんの態度も悪くない。普通の飲み屋なら何も問題がないのですが、ここは「巫女バー(笑)」。肝心の巫女さんがいない(今回のような方々は当然数にはいらない)ようでは困ってしまう訳なのです。そこで、リベンジを誓い。今回は月天を離れることにしました。

 

 とりあえず、最後に千葉先輩が言っていた妙に重い一言

 「衣をつければみんな天ぷらかい!」

いやまさにそのとうりです。はい。