ドイツ料理記9

 

3日目
 この日は、ボルドー観光のメインイベント、ワイナリー見学。

ワイナリーはボルドー市内から距離がありワイナリー同士もそれなりの距離があるのに交通機関がないという場所のため、事前に日本語でガイドをできる方を探してワイナリーの予約と通訳を依頼しておきました。正直これは正解でしたね。

 

朝9時頃にガイドの野田さんと合流。この方フランスのソムリエ資格があるそうで(実際それでここの方にきめたのですが)、ソムリエについて聞いてみると、4年の実地経験とソムリエ資格の取れる学校(基本大都市にしかないんだとか)へ行く必要があり、最後にワイナリーとレストランの研修があり、ワイナリーは緩いのですが、レストランは如何に売り上げに貢献したかを実績で出す必要があるそうで

厳しいねえ。そんな話をしつつ一路サンジュリアンへ。車で1時間半くらいかかりあました。

この日はシャトー・グュリオ・ラローズ、シャトー・ラグランジュ、シャトー・レオヴィル・ポワフィレの3箇所を回ってきました。

最初はシャトー・グュリオ・ラローズへ。

最初に高い塔(6階とか書いてあった)。に登り畑を見渡しながらシャトーの概要の説明を聞く。見渡す場所の多くがシャトーの畑という。規模が違いなあ。

あと今年新しい木を植えたエリアがありました。ここも木を植えるまで3年放置し、木を植えて収穫出来るまで数年かかるとのこと。

また、今年ボルドーは霜の被害があったのですが、グュリオ・ラローズでは被害はなかったとのこと(格付けシャトーはいい場所を持っているのでこういう時被害も少ないらしい)

あと畑をみると意外とブドウの木が小さくてびっくり。もう少しで高いものかと思っていました。畑は全量を手摘み。これはAOC取得のためだそうです。

ブドウの木。腰の高さより低い。ブドウは地面すれすれにできるそうです。

シャトー

畑。ほんと一面ブドウ畑です。

 

 

 

 

その後、醗酵設備矢印()熟成庫の順番に見学。この時期既に収穫と圧搾は完了していてそのまま樽で醗酵、12月に熟成のため樽に移すとのこと。セカンドはコンクリートタンクで醗酵。コンクリートタンクは古いものでは1930年代のものがあるとのこと(ボルドーでも早いほうだそうです)

新樽の使用率はファーストで80-100%、セカンドでは20%。樽は1年で香りが半分以下になるそうで。新樽はフレンチオークのものを9社から購入。メーカーごとに焼き方が異なるがので、その辺りは上手くブレンドしていくそうです。そのため樽にバーコードを付けて管理しているんだとか。

熟成庫のものは既に完売済み(先物買いにて)

熟成庫の奥に、オーナーが個人的に保管している古いビンテージのワインがありました。基本ラベルがないのですが、一部ラベルがあるのはキャンセル品だそうです。この辺のワインも20-25年でリコルクをしているそうです。

 

醗酵用のバルク。これはファーストワイン用

ブドウの圧搾機

樽に入れます。

 

こちらはセカンドワイン用のコンクリート製の醗酵用。

中に温水を通して温度調整をします。

 

こちらは熟成用の樽。

樽に畑の区画番号や樽に詰めた日などの情報が書かれています。

オーナー用のセラー。熟成庫と同じ場所にありました。

道具置き場。道具の下にイラストが描かれていて、どれをどこにしまうかわかりやすくなっているそうです。

 

そして試飲。

SRGET DE GRUAUD LAROSE 2006

Chateau Gruaud Larose 2003

セカンドは、もう10年は経過しているのですが、フルーティでアタックが強いいいワインです。

ファーストは酸が少なく(2003年は猛暑だったため)、今が飲み頃。柔らかく繊細なワインでした。個人的に好みのワインですね。

両方ともいい感じです。

で、ここでシャトーのガイドさんと雑談(といっても当然同行しているガイドさん経由で)。その方の家にも地下セラーがあるそうですが、最近は少なくなってきているんだとか。

左:SAEGET de Gruaud Larose 2006

右:Chateau Gruaud Larose 2003

ブドウと種などのサンプル

地層のサンプル。

 

昼前にシャトーを後にして、昼飯を食べるためにレストランに移動することに。途中予約時間まで時間があったので見栄えのするシャトーの写真だけとることに。

 

 

 

 

 

 

 

そこでボルドーっぽいものというで、「フォアグラ」と「牛肉」、をチョイス。あとはデザートとチーズの盛り合わせを注文。〆て44ユーロ。ランチの値段ではないねw でもその価値がある素晴らしい料理でした。あとウェーターさんがやたらと「これは日本語ではなんというのか」と聞いてくるのがおかしかったですね。簡単な日本語をちょいちょいいれてくるし。

フォアグラ

牛肉。ボルドーといえば肉らしい。

やはりポテトが山盛り。

チーズプレートを頼んでみたら(€8)チーズは選べるしその場で切ってくれました。ほう。

 

結局全種類頼みました。ふふふ。

洋ナシのタルト。これもデカいです。

ガイドさんが食べていたクリームブリュレ。これもデカいです。横のスプーンと比較してみてください。

 

 

続いてシャトー・ラグランジュへ。サントリーで所有しているワイナリーですね。

今年は霜の被害が酷く、50%の畑が被害にあったそうです。おかげで白のワインの生産量が2万本から2000本と1/10に減ってしまったそうです。隣接しているグュリオ・ラローズでは被害がないのに不思議なものですね。

畑は118ヘクタールでサンジュリアン地区では多い方(一時期はトップだったそうです)2つの丘にまたがりっており、サンジュリアン地区で一番標高が高い(それでも23mです。基本平地なので)

常時30人の人がおり、収穫時期にな150-200人が手伝にいにくるそうです。

無農薬にしているが、鉄や硫黄由来の自然なものはごく少量使用している。

ここは見学者用の見せる畑。いろんな種類のブドウを植えているらしいのですが、この時期だとブドウがなかったです。

メインのシャトー。

 

その後収穫所。選科機械はレーザーにて、あらかじめプログラムした大きさ形の粒のみを仕訳するそうです。アルコール発酵もマロラクティック発酵もステンレスタンクで一気にやってしまうそうです。これでエネルギーが節約できるんだとか。

熟成は樽で。ファーストは18-20ヶ月、セカンドは12ヶ月熟成。3ヶ月に1回おり引きを行うそうです。そして最後にコラージュのために卵白を入れて仕上げるそうです。

新樽の使用率はファーストで60%、セカンドで70%。毎年1/3樽を購入した、数年使用した樽はウィスキー用としてサントリーに送られるそうです。

ブドウ選別機。

 

ステンレスタンクで醗酵。

タンクの監視場所。全部コンピューターで管理しているとのこと。

 

 

熟成庫。

上にあるマークが樽メーカーのマーク。

 

 

 

試飲。2016白。サンジュリアン地区では白のアペラシオンがないため、AOCボルドー扱いだそうです。

続いてセカンド。軽やか.青い野菜のニュアンス。

最後にファースト2008。まだまだ保存が出来そうなポテンシャル。

 

 

 

最後にシャトー・レオヴィル・ポワフィレ。

レオヴィル家で持っていたシャトーが最終的に3に分かれて出来たシャトー。このため醗酵と熟成庫も道路を挟んで分割されて物凄く非効率です。

90ヘクタールの畑を所有、内61%がカベルネ・ソーヴィニヨン、27%メルロー、4%カベルネフラン、4%プティベルドーで、レオヴィルのほかのシャトーではプティベルドーは持っていないそうです。

ちょうどタンクから発行したワインを抜いているところでした。

その後残った粕カスからプレスワインを作るそうです。これも3つに等級にわけれおくそうです。

樽も洗浄するそうで、最後硫黄を付けて火をつけたものをいれるそうです。

ステンレスタンクもファーストとセカンドで形が異なりファーストのものは台形になってました。

新樽の使用率は、ファーストで80%、セカンドで0%。別ブランドので20%

熟成期間は18か月だそうです。

地層

醗酵施設。正面の左から3つ目の窓までとその右側で所有者が違うとのこと。

ステンレスタンク。

醗酵したものをタンクから出しているところでした。

 

樽の最後の調整のために硫黄を入れるようです。

このように棒の先に硫黄を指して火をつけて樽にいれるんだとか。

このポンプで道路向こうの熟成庫にワインを運ぶそうです。

 

 

こちらが熟成庫。

 

 

 

 

そして試飲。

今回はチーズ付きのテイスティング。チェダーとゴーダ、コンテの三種類でいずれも農家製でチェダーは15か月、ゴーダとコンテは20ヶ月熟成でした。このまま食べても普通にうまいやつです。

ワインはファーストで201220112010年の3種類。若いので熟成感はないのですがいいワインです。個人的には2011が好みのですね。チーズと一緒に飲むとよりいい感じですが、チーズが良すぎてチーズが勝ってしまう感じでしたね。

 

 

 

 

ボルドーに向かう。17時ちょっと前に出たのですがこのもう道が混雑してましたね。なんでもフランスは基本8時間働けばいいので早出で16時頃に上がる人がいるんだそうです。昼休みも基本2時間あり、ワイン飲んだりするそうですが(昔、昼休みの飲酒を禁止する法案が出たそうなのですが、その後何にも聞かないので却下されたのかのとのこと)、昼休みを減らしてもいいそうです。

ボルドー市内にて解散し、その後ガイドの方にいろいろと教えてもらえたお店で買い物。お土産の塩かったり、チーズを見に行ったり(持って帰れそうなチーズは日本でも手はいるので、若いチーズをホテルで食べるように購入。

そして、夜飯は牡蠣の専門店へ。フランス各地の牡蠣があるそうで、確かにあまり見ない丸 い牡蠣もありました。結局計14個も食べてきました。満足満足。

最後にボルドーあるボードゲームのプレイスペースを除いてくる。大型ゲーム1回か小さい箱のゲーム3回で同一料金なんだとか(プラスドリンク代)

チーズ店1

こちらは別のチーズ店。

 

 

牡蠣。いろんな種類があります。

昼間歩いたところの夜の風景。

ボルドー市内のプレイスペース。

買ったチーズを持ち帰ってホテルで食べる。

 

 

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